フェンディ 造形美を感じるカッティング
自由なローマの女性からインスピレーションを得たフェンディ(FENDI)の2024年春夏コレクション。ロングスリーブドレスは、鎖骨部分のユニークなカッティングが絶妙な抜け感を演出し、女性らしいラインを美しく引き出してくれる。爽やかなブルーカラーがよりアーティスティックなムードを高め存在感を示す。
バレンシアガ ノスタルジックなフラワー柄
ラストルックのウエディングドレスをアーティスティク・ディレクター、デムナの夫であるBFRNDが身に纏い話題となったバレンシアガ(BALENCIAGA)。その中でもヨーロッパの優美な壁紙を彷彿とさせるフラワー柄のドレスは、足先までストレートに落ちるシルエットを採用することで、フラワー柄特有のガーリーな印象を払拭しストイックなムードを奏でている。シャープなシューズと合わせるエッジを効かせたテクニックも見習いたい。
アクネ ストゥディオズ 女性性を引き出すチェック柄
「女性らしいドレスコード」のシンボルを再解釈した、イギリス人アーティストのカテリーナ・ジェブの作品『Physical Evidence of a Woman』から着想を得たアクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)。エクリュカラーに染まったルックの中からブルーチェック柄のドレスをピックアップ。透け感のある素材とドレープのデザインで体のラインを浮き上がらせつつも、首もとを覆うハイネックで上品さを保っている。パンツやタイツと合わせても◎。
ジバンシィ エレガントに彩るケープドレス
もう一つフラワー柄のドレスをご紹介。ジバンシィ(GIVENCHY)から登場したのは軽やかなシアー素材に小花柄がプリントされたケープドレス。エレガントなシルエットでありながら、体型もそっとカバーしてくれる万能な逸品。途中グレーに切り替わるデザインが凛とした女性像を演出する。
プラダ 4層重ねのテクニカルドレス
ショーにテーマやストーリーを設けず、服作りの手法やクラフトマンシップに焦点を当てたプラダ(PRADA)。その中でも雲のように優しく体を包み込んでくれるピンクドレスは、ガザルとボイルの素材を4層に重ね、新たな流動性を追求した。胸もとのトライアングルロゴが程よいアクセントに。繊細な素材で静かに存在感を示すデザイン性はミウッチャ・プラダならではの秀逸さだ。
コペルニ シンプルで勝負する究極のブラック
音をテーマに掲げたコペルニ(COPERNI)。重低音が鳴り響く会場から漆黒のクラシックドレスが登場した。ヘルシーなハイネックデザインが内に秘めた芯の強さを引き立たせる。ゲストドレスの中でも人気の高いブラックカラー。ヘアやアクセサリーもシンプルに仕上げ、この一着で個性を発揮してみたい。
マイケル・コース 細かなアイデアが詰まったミニマムドレス
マイケル・コース(MICHAEL KORS)は肌馴染みの良いベージュカラーを主軸としたドレスやセットアップが豊作。このミニマムなドレスはラメ素材を採用し上品に輝きを放つ。真ん中にフープデザインの切り返しがあることでスタイルアップ効果も期待できる。程よい抜け感を効かせたスポーティな首もとがポイント。
Photo: Gorunway.com Text: Saki Shibata Editor: Saori Yoshida